起業家がおかしがちなミスについて
2018/11/15
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金輝俊 / Hwi Jun KIM
筆者は何回かアリーステージの会社、ミドルステージのサービス開発、レイターステージの会社、そして、シード ステージの会社に関わったことがある。そんな中で、起業家が一般におかしがちなミスが浮かび上がってきた。 それについて、本文章で論述してみようと思う。
人数の増やしすぎ/金の使いすぎ。これはあまりもありがちなあるある。一般に起業家は億単位の増資が決まる と強気になる。例えば、その時点で単黒になってなくてもである。ある会社に参画していたころ、2億円の増資が 決まった。その時、代表取締役にやんわりと言った事がある「起業家は億単位の資金が入ると使いすぎるから、 気を付けましょう」これをもっと柔らかいニュアンスで言った。しかし、結局のところ、人数を増やしすぎ、気づいた ら、バーンレートが上がり、結局増資の3か月ほどあとに人切りを実行に移した。
せかしすぎのロードマップ。なんらかの開発でも研究開発でもモノができるまで非常に短期間だと誤信する。別 にロードマップを明示的に引いていなくても、起業家の頭の中には短期間でバラ色の未来が来ると勘違いして いる。普通のWebサービス開発であれば、開発はスムーズに言っても、マネタイズまでには時間がかかるし、研 究開発であれば、PDCAを何回も回して結果を出すまでに時間がかかる。なぜか起業家はそこに強気。経験が あれば、そうではない、と一発で分かるのだが、やはり、起業家の経験不足なのであろうか?ここで、次のトピッ クが関係してくる。
取締役会を組成しない。これもベンチャーあるあるなのだが、代表取締役がマジョリティ投資家でかつ、取締役 が一人しかいない場合が多々ある。こうすると、取締役会による会社の監視あるいは執行役員の管理監督がで きない。使いすぎの金やせかしすぎのロードマップなども経験のある取締役をVCから送り込めば問題ないはず なのにと思う(まあ、世の中、経験不足のVCも多々いるのであるが)
起業家はミスをする。ミスをするのはしょうがない。しかし、固定費やバーンレートの上げすぎは致命的。なぜか これはベンチャー共通で大抵の企業がはまる。そして、VCは後出しで騒ぎ出す。起業家の未成熟のところを補完できないVCとはなんであろうか?今までの投資経験があれば、分かりそうなものであろうが。