働き方改革とリモートワーク

2018/10/4
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金輝俊 / Hwi Jun KIM

働き方改革などでリモートワークが取り上げられていたかもしれない。確かにリモートワークは労働への参加を 柔軟にする。例えば、子供が小さかったりして、自宅で子供を見ながら、働きたかったりしたりする時もあるだろ う。しかし、これは経験している人が多いかもしれないが、リモートワークは難しさもある。

上記の子供を見ながら、家で働くと言うのは明確なリモートワークのメリットだと思う。では、他にメリットはあるの だろうか?例えば、通勤。東京首都圏の通勤ラッシュは酷い。100%以上の乗車率は当たり前で、通勤ラッシュ にもまれて会社に行くと、会社についたときにはもうすでに結構疲れていたりする。なんと言っても、川崎、横浜 から人口は300万人ほど移動するらしい。筆者はそれが嫌で、徒歩通勤やタクシー通勤をしていた。

タクシー通勤は非常に楽。11時ころに、時間をはずして、家から10 – 15分くらいタクシーに乗りオフィス近くへ。 コンビニによって、ウィダーとミネラルウォーターを買って、オフィスへ。そしてパソコンを立ち上げて、ToDoリスト やメッセの整理(最近のIT系企業ではメールはあまり使わない)。そして、クソvscodeを立ち上げる。最初からフルスロットル。タクシー出社で体力を適正に保っているからできること。満員電車で出社したら、こうは行かない。

タクシーは極端にしても、満員ラッシュではないと良い事がある、とは納得していただけたと思う。では、さらに突っ込んで、自宅勤務やカフェ勤務だったらどうなるだろうか?SIのプロジェクトマネージャー時代、テレカン(電 話会議)をたまに東京の自宅から行っていた。つなぎ先は中国、日本の地方などの三元中継。開発部隊が中 国、クライアントが日本の地方にいたのである。テレカンを毎日のように朝早く行っていたので、家でテレカンが できるのは大いに助かった。テレカンが終わった後、自転車でオフィスに出勤する。

では、24時間/365日、リモートでできるのであろうか?それは難しい。やはりオフショアのプロマネ時代の話にな るが、オフショアで英語を公用語としてやっていても、メンバー全員の顔が見えるわけでなく、デジタルの進捗 データ以外のプロジェクト全体の雰囲気などは感じ取れない。このあたりでやはり、IT機器の限界を当時感じた。

しかし、リモートワークはたまにならできる。筆者が事業会社の室長兼スペシャリストだったとき、やはり12時出 社だったので、10時くらいに出社する部下と時差があった。また、筆者は夜中にメッセでしょっちゅう、指示を飛 ばす。また、夜中のファミレスでAndroidで遊んでいると見せかけ、仕事のメッセをしたり、議論をしていたりす る。これもリモートワークの一種。筆者は最低限、ノートとペン、Androidがあれば仕事ができる。ぶっちゃけ、ナ プキンの裏とペンでもいい。Excelがあやつれなきゃ!と言う人もいると思うが、それはジュニアのやり方。ある いはジュニアでもアイデア出しとコミュニケーションに当日の仕事を絞ればこういう働き方はできる。

そもそも論、管理監督責任者として出退勤の自由が付いたり、専門職裁量労働制だったりするので、別に労働 時間は関係なかったりする。また、マーケターでもあったので、しょっちゅう、フィールドワークなどに行っているので、労働する場所もあまり関係なくなってくる。フィールドワークも最低限Androidだけあればいい。あとはカフェ などで、ノートを広げて、色々考えたり。こういうワーキングスタイルをしていると、労働時間の概念がバカバカし くなってくる。リモートワークというと、どういう風に労働時間を管理するんだろう、という話になってくるかもしれな いが、そこは、もう労働時間は関係ないとやってしまえば、いいのではないだろうか?なんで、労働時間なんか で縛られなきゃいけないんだろうと思う。あれは、前時代の遺物であろう。

オフィスにたまにあつまり、チームビルディング。あとはオフィスを含めてどこで仕事してもいい。労働者がプロ フェッショナルであれば、リモートワークはおそらく成功するだろう。

リモートワークは柔軟なワーキングスタイルを許容する。家族でのワーキングプレイス、時間の縛りがあったり、 創造的な仕事をするのに、勤務時間、場所の概念が邪魔だったりする。そのあたりも踏まえた上で、働き方改革を推し進めていくといいのかもしれない。