Conclusion remarks and further work -The Japan after paradox of VAT. What is MBA?-

The Japan after paradoc of VAT

戦略策定と執行以後の世界。以前の世界。我々はどこを、何を目指すべきなのであろうか?

現状の年金制度で誰が得するのであろうか?団塊は得するでは?団塊と氷河期との世代間闘争?別に計算したわけではないが、おそらく、団塊の世代が生きている間中に現状の年金制度は破綻する。団塊は得しないと思う。現代の80代がギリギリ逃げ切れるかもしれない。別途記述した通り、全てを負の所得税にまとめ上げてもいいかもしれないが、年金制度もまとめ上げるのはちょっとラディカルかなと思っている。

ある人から指摘をもらったけど、現役世代を負の所得税、年金世代をベーシックインカム(BI)にすると、試算上、成り立つらしい。自分では検証してないけど。例えば、札幌だと家賃安いし、町並みキレイでご飯も美味しいし、BIで札幌でもいいんじゃないかもしれない。冬、ちょっと寒いけれども。

もっと考えると、今の日本は80代も含めて、多分誰も得してないと思う。年金世代は大半があまり年金を貰っておらず、貰ってる層もいつ、マクロ物価スライドが働いて、年金が減るか分からず、戦々恐々としている。そして、日本が破綻すると、年金どころじゃない。現役世代は雇用保険が少ないので、もろもろ不安になり貯蓄に走らざるをえない。子育て世代は特に保育園で割を食う。小学校入学まではおそらく、無理ゲー。バブルは役職定年とリストラによる早期退職と戦わざるをえない。氷河期は雇用されてなかった層は硬直化した制度で雇用契約になりづらく、専門性も身につけづらい。30代はそろそろマンションがチラツキ始めるが、先を見通すと買えない。分かってないと買ってしまい、30年も続くラットレースに巻き込まれる。20代?見た限りでは優秀層とダメ層に分かれるっぽい。

東証プライムの取締役は得する?そう思う?年収3000万円って所得税、凄くてどうかと思う。あんまり儲かってないと思う。

収入が上がると階段状に所得税が上がっていき、途中で嫌になって、収入アップのスパイラルから降りる。それも、早期に。それが、この国で高所得者層が生まれにくい理由。ベンチャーが微妙に難しいのもそこに理由がある。なぜか、年収1000万円がこの国では狙い撃ちにされるけど、年収1000万円ってそうでも無い。特に計算上は子育て中ならね。

結論はもう一度書くと誰も儲かってない。この国は高負担低福祉。制度設計上のVisionは果してあるのであろうか?答えは無い。皆でデスマーチをしていると思う。まるでレミングのように。

10年くらい前からこの国はデフレだという共通認識がある。デフレの何が問題だと思うか?正式な定義はさておき、筆者なりに考えると、悪いデフレは物価の下落以上に給与が下がる事。悪いインフレは物価上昇が給与上昇以上に働く事とする。逆に良いインフレは物価の高騰以上に給与が上がる事とする。

日本は今、デフレということになっているが、実はスタグフレーションに近いと思っている。すなわち、物価上昇はあるが、給与は上がっていない、という事である。悪いインフレに近い。

何故か?答えはスーパーの食材の値段と外食の値段にある。あるフレンチレストランでは週末のランチを元々、1200円に設定していたが、数年前に1400円に引き上げた。おそらく、食材費の値上がりにあると思う。筆者もスーパーで買い物をしていて、そう思う。食料品は季節変動があるから値上がりに計上しない?そのロジックはおかしいと思う。なぜなら、1年間移動平均で見れば、季節要因が取り除かれて分かるはずだから。

そして、日本の場合、学生が一番金を使える奇妙な構造となっている。i-modeが日本でウケて、海外で受けなかった(あるいは進出しなかった)理由はそこにあると思う。何故か?若い一人暮らしだとそこそこ金を使える。でも、給与が安い。年を重ねて結婚して子供なしだと金があまる。子供ができると、金を使えない。教育費、保育費で金が消える。サラリーパーソンの小遣いは昼飯とビールに消える。子供はバイトして、スタバとスマフォに金を使う。老齢になると年金が出るが、大半の人はそこまで多く貰えず、金を使えない。金が余っている人は自己防衛のために、金を貯める。

日本にはホンダ、トヨタ、ソニーがある。でも、一人あたりGDPはおかしい。かっこいいマンションに住んでいる。でも、誰もまともに金を使えない。奇妙な消費構造となっている。社会保障もおかしい。そして、スタグフレーションである。金が意味不明のところに滞留しているはず。この国は破綻しかけている。あらゆるデータを照合して考察をするとそういう結論になる。

では、結局のところ、日本の経済は復活可能なのだろうか?グロースするのだろうか?何人かから指摘を受けたので、それらをまとめて、さらに自分で積んだ論考を述べる。デット経済の節の結論にさらに加筆したものである。

家計のBS/PLのリフォーム。簡単に言うと、住居費と車関連費用を抑えて、ある程度消費を増やして、ある程度、貯金/投資を増やす。BSの背の高さも圧縮した方がいい。B to Cビジネスの売価の適正化。B to Bビジネスの繋がりとフィーの適正化。

負の所得税と消費税のパラドックスによる社会保障のトランスフォーメーションと強力なセイフティーネットの構築。Yet Another 働き方改革による労働生産性改善。

そして、制御入力としての1. リテール金融機関の改善、特に、個人への営業と利子のみ払いのトリックと2. 最小限の日銀の介入。簡単に言うと、それだけやれば経済システムの挙動が変わって、経済はグロースするはず。

負の所得税と消費税のパラドックスより引用する:

以上に負の所得税の試算とベーシックな考え方を示した。ここから言える事はなんであろうか?以下に記述する:

  • 誰もが、最悪の場合でもあるいは多少の稼ぎがある場合でも、システムや政策/施策の罠にはまらず、文化的最低限の生活を必ず保障されるという事。
  • 期待世帯人数が2.7人、約3人になっている事から、家族を作った方がいいというスキームになっている事。現代日本では家族を作る事がリスクになりかけているが、負の所得税の導入によって、それが逆転され、 家族を作った方がいいですよ、というスキームになるという事。
  • 年金も廃止し、全てを負の所得税に一本化する事から、一生涯働いた方がいいですよ、という事。企業で専 門職あるいは管理職として経験を積めば、独立開業するのは比較的容易であると言う事と、専門性が高 い仕事あるいは管理的な仕事は労働集約的でなく、年を取っても十分に働けると予想され、企業で経験 を積み、途中でexitし、ミドルリスク程度のビジネスを一人あるいは数人で回し、負の所得税と合わせて、 一生涯働いた方がいいですよ、という事。そうすると、一企業にもはや縛られる必要性はなく、ある程度 の自由が効く。失敗した場合でも負の所得税でもバックアップされる事から、リスク特性が代わり、そう考 える確率が高いのではないかと考える。

一言で言うと、どういう事であろうか?機会均等な社会の創造である。

機会均等であるが、結果はある程度、不平等かもしれない。しかし、最低限は負の所得税でバックアップされる。結果も平等の方がいい?それは違うと言う事は社会主義国家である1990年前後のソビエト連邦を始めとした東ヨーロッパ諸国の崩壊で明らかである。

誰しも、安心感の元暮らせる。誰しも、安心感の元、消費を楽しめる。誰しも、安心感の元、働ける。加えて、家計に余裕が出る事から、十分な学力があれば、誰しも国立大学に行けるかもしれない。同時にB to C企業もB to B企業も儲かる。乗数効果が出て、国全体の一人当たりGDPは上がる。そして、それをデット経済で加速する。Yet Another 働き方改革で労働時間は減り、労働生産性も上がる。

オペレーション無き戦略はありえない。昔、ある事業会社で言った言葉である。日本は伝統的にオペレーションや現場に強く、逆に戦略に弱い。逆に戦略無きオペレーションもありえない、とも思う。当時の職位はグロースハック室 室長、つまり参謀長である。日本にはホンダ、トヨタ、ソニーがある。それでも、一人当たりGDPはあまり高くなく、もはや先進国とは言えないかもしれない。経済的繁栄が全てではないかもしれない。しかし、今の日本は何かがおかしいと思う。何がおかしく、どうすればいいのかは既に述べた通りである。本論文で提案している戦略が実行にうつされて、日本が20年以内に復活する事を切に願う。

PS: 南場さん、三木谷さん、藤田さん、永井さん、赤浦さんに問いたい事があります。メガベンチャーはじめ、有力IT企業は東証プライムに上場し始めています。喜ばしい事だと思います。でも、それだけでいいのでしょうか?お金がチャリンとなればいいのでしょうか?21世紀を代表する会社が作れればいいのでしょうか?全社戦略を組んでいるとよく分かるのですが、ビジョン無き戦略はあり得ないと思います。ビジョンが無いと、一種の徒労感を覚えます。これは、経営企画の意見です。純粋培養の戦略コンサルタントは違うのかもしれません。CIの話はしていません。

御社の子会社や投資先からGoogleを抜くベンチャーを創り出す事は不可能なのでしょうか?世界top of topを抜くのは無理?日本には、トヨタ、島津、サイバーダインがあります。情報も含めた工学系で世界を狙えないとは言わせません。産業の育成と勃興にはGoogleを抜く勢いのハイパーベンチャーを作り出す必要があると思います。株式会社は利益を叩き出す装置である。別途記述してある通りです。でも、本当の結論はちょっと違います。最近のWebがそこそこ儲かっているのは認めます。その先には何が待っているのでしょうか?10年後の御回答をお待ちしています。

What is MBA?

MBAってなんだろう?NUCB MBAシリーズを読んでからの引用で終わりにしたいと思う。

戦略やMBA関連をもう一度復習しようと思って、NUCBシリーズをKindleで買って読んでいる。読んでいるのは戦略についてと、リーダーシップについて。いずれの本も前半を理論をコンパクトに簡潔に書いてあり、後半でケースを再現している。理論編は簡潔に分かりやすく書いてあり参考になった。過去、室長として参謀長を努めたが、お恥ずかしながら、ポーターを知らなかったので速攻でAmazonで買って拝読させていただいた。

さて、ここで本論に入る。これらの本でMBAのケースの再現を読む前に、MBAのケースに持っていた印象はMBA studentの想定年齢帯からいって、係長や課長補佐くらいは経験していて、自分たちの経験に照らし合わせて、自分はこういう経験をしていて、だから、この事象についてはこう思う。みたいな熱い議論が戦わせられるものだと思っていた。しかし、2つの本のケースの最初のものだけそれぞれ読んでみると99%、経験ベースでなく、悪い言い方をすると書生論で多少の考察はあるものの、そこまでインサイトに富んだものでなく、逆に衝撃を受けた。

実は筆者はある海外MBAから案内状をもらっていて(あくまでも招待状ではない)、海外MBAを数年後に検討していたが、果たしてそれなりの年月と数百万円を投じていいものか疑問に思うようになった。NUCBはそれほど有名校ではないと思うものの、あるランキングに言わせると国内MBAランキングでNo. 1らしい。海外でもこのくらいなのだろうか?

クリティカルでないものの、戦略本の最後のケースを読んでみた。発現量が上がり、質が上がった事は認めるものの、やはり経験論は無く、書生論は言い過ぎだと認めるものの、ちょっと惜しいなと思った。しかし、一般事業会社で30前後で課長や部長になっているのは稀と言うよりないので、それは仕方ないのかなと思った。とは言え、これを課長になる前にライブでやったら、かなりの勉強になり、のちの管理職や指揮官として行動するのにかなり役に立つのではないかと思う。HBSなどに行ったら、また別の結論になるのかもしれないが、国内MBAだけで十分資本主義時代の士官学校として機能しているのかもしれない。

今回の事を契機にしてMBAの必須単位と思われる、戦略、リーダーシップ、マーケティング、ファイナンス、会計を新たに本を買って勉強し直してみた。まだ全部は読み終わってないが、現時点での感想を書く。NUCBシリーズは前にも書いたが理論編は簡潔明瞭で平易な書き方で読みやすく、また、ケースも読み方を変えればいい勉強になった。また、グロービスの実況シリーズも平易で読みやすい。グロービスのMBAシリーズは多少読みにくいものの、理論が上手くまとまっていて、コスパが良く、良著だと思った。

数冊のMBA系の本を通しての感想はディスラプティブな意見や理論は見られなかったものの、たまに抜け落ちている教科書的な知識の補強や思考の整理に役に立ったと思う。筆者は31で実務からMBA系の事を学びはじめたので、その面では参考になった。グロービス、NUCBの授業は行った事はないが、このレベルの教科書を書けるなら、きっと授業も面白いのかな、と思う。

冗長になるかもしれないが、あえて書く。MBAはなぜ最速で30前後で入学で、数学、コンピューターサイエンスはなぜ、早熟の天才が生まれるのであろうか?答えはおそらく、実験にある。物理の数値計算はあくまでも、シミュレーション。NLPの数値計算は数値実験。コンピューターサイエンスはCPUの中に閉じている。これがおそらく、答え。多分ね。

2016年、LSDで室長を勤めている時に全社員の前で言った事がある。「俺は10年以内で室長を辞める。10年以内に次世代の室長を目指してみろ」。当時のキャリアプランは室長を退任し、非常勤のスペシャリストとして勤務。どこかの高校で数学でも非常勤で教えようと思っていた。本当は大学で教えたいが、M.Phil(Upper Master)で博士がないため、高校で面白い実践的な数学でも教えようと思っていた。高校数学は極めれば、ロボット、検索エンジンやレコメンデーションエンジンを作れる。ちょうど私が50歳になるくらいの話である。なぜその年限なのか?答えは工場の垂直統合が完了するのが、そのくらいだと仮定したからである。

筆者はまだ、実務でやり残した事がある。その後?海外MBAでも取って、55歳くらいになったら、どこかのビジネススクールで経営企画論でも教えようかな。